・海の家の、某銃砲店で・・・。

 トヴァ
「なぁ。俺がこの前から頼んでた銃入った? そう。Kフレームのマグナムが使える奴で、なるべくちっこい奴。そう、銃身3インチくらいで。
 え? この町でリボルバー使ってる奴なんていない。だからリヴォルヴァーの在庫そのものがない? って・・・? 
 ・・・邪魔したね・・・。
 えっ? それでも一応用意してきた? あんた好みのカレシじゃないかもしれないけど、見せてくれるって? 」

 店員、やたら銃身のでかい銃を出してくる。

      

  

以下は店員の説明。

1 女性にあいやすい比較的コンパクトなKフレームを使用。しかし、強烈な貫通力、ストッピングパワーが必要なシチュエーションに対応できるように、357マグナムも使用可。
特筆すべきは、強力な77マグナム弾が使えることで、これは357マグナムと同サイズなのに、パワーは500mで100センチのメタライトをぶち抜きます。
 もちろん対サイボーグ・対改造人間にも十二分な威力を発揮します。もともとその手のやからの急増する犯罪に備えて、作られたものなのです。
より強いマグナム弾、確実な作動性、耐久性を保障するために、あえて多弾数を捨て、命中精度に重点を置いたリボルバーになっているのです。
とは言ったものの、77マグナム弾等、強力な弾丸は、サイボーグ等が使用することを前提に考えております。生身の人間がこれを使った場合、そりゃ長く重い銃身のおかげでかろうじて使うことはできますが、2ラウンドまともに撃てるかどうか分かりません。
グリッピング等が甘いと、手首を脱臼するのは必死。この銃が別名「額割」と呼ばれているのは、この銃でその手の怪我をする人がいるからです。

2 シリンダーは、特性の強化された溝がないシリンダー(ノンフルートシリンダー)を使用。ノーマルでは、軽量化と放熱効率を上げるため 溝が掘られていますが、それを犠牲にして強度を上げてます。しかし、そのおかげで、ホットロードの357マグナム、357+Pなどの強装弾ははもちろん、三倍量の火薬量を入れても耐えられます。



 特に、カスタムリボルバーの証である銀色のシリンダーは、この銃の決定的な特徴となっています。
また、454カスールなど、威力が強すぎるマグナム弾は、普通のリボルバーの装弾数である6発から一発減らして強度を稼いでおりますが、これし装弾数の方を優先。アグレッシブな銃です。

3 バレルも、強力な弾薬に耐えられるよう、極太になってます。サイトは競技用のリブサイト・・・一回り大きいものを使用。すばやく、正確なサイティングを保障。
 精度も高く、50mでピンホールショットが可能。
 また、バレル下部のウエイトは、反動を抑えてくれるばかりではなく、打撃武器として有効。
 ちなみにこのアンダーラグは外せるようになっていて、ここにフォアグリップ、レーザーサイト、フラッシュライトモジュール、果ては弾を加速するレールガンユニットを組めます。


4 グリップは、小柄なトヴァの手にも合うよう、ノーマルより一回り小さいグリップを使用。グリップに切られたフィンガーチャンネルは彼女の手に合わせて削り込まれてます。
 反動を抑える、という点では、ラバーグリップも考えましたが、やはり気品があるという点で木グリを使用してます。



トヴァ
「いや。これでかすぎるだろ。トレーラーで引っ張っていくわけじゃあるまいし、モーゼルよりよっぽとでかいぜ。
銃というより、ブラックジャックとして使用したほうが早いんじゃねぇか? え? 打突用武器としても十分な強度を持ってる? 一種のストライクガンとして設計されてて、かなづちで殴られるよりかははるかに高いダメージを与えられる?
ガンカタ使いのあなたには、お似合いな銃だって? 
だったら、かなづちを腰にぶらさげておく方がよっぽど役にたつし、俺はクレリックじゃねえ。大体ごてごてした銃は、俺は嫌いなんだ・・・。
・・・いくらだ? えっ? 誰が気に入らないって言った? 当座、新しい銃が手に入るまで、腰につっておくさ。腰がスースーして、風邪引きそうなんでね。」


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