夜明け前、妙な感覚に襲われ部屋の外に出る。

(あれ、WILLさん。こんな時間に何処へ・・・)

まだ薄暗い中、WILLが街の外へ歩いていくのが見えた。何となく後をつけてみる。



街から少し離れた場所、人の進入を阻むかのように霧が立ち込める荒原。その向こうから何かが近づいてくるのが見えた。
人の形をしている、でもどこか違った印象を与える影の群れ。物陰から覗いていると、それはハッキリとした形になった。
それは法衣を纏った集団、三角巾にローブを着て拷問器具のような物を持った兵隊、そして白いタキシードを着た男。

「やはり来たか、キース=ブラック・・・いやホワイトだったな」
「ご明察、大事な息子を2人も失った哀しい父親だ」
「どうせ手駒にしか見ていなかったのだろう、何度でも補充の利く便利な道具として」

どこか荒い声のWILL。それに対するホワイトと呼ばれた男は少しおどけたような話し方だ。

「ふ・・・ふふふふふ・・・ははははは!!そうだ、その通り!キースシリーズなど所詮私のコピー、偉大なる主の御使いを呼び出すため
の器に過ぎないのだ!ははははは!!」

前言撤回、これは狂喜に染まった声だ。そう認識した時、周りに立っていた者達の様子が変わり始めた事に気付いた。仄かな光を放ち、背
から白い翼が広がる。

(あれは!)
「「天使降臨」ね、つけてきて正解だったわ」
「アルク、いつの間に」
「しっ、死にたくなかったらじっとしてて」

突然現れたアルクが村正宗に警告する。その間に周囲の者達の体がベキベキと音を立てて変化していった。

「ははははは!成功だ、輝ける天使の軍団を呼び出すことが出来たぞ!!」

叫ぶホワイトの周りには、ロードと呼ばれる獣頭の異形達が立っていた。
ホワイトの高笑いの中、夜が明け始める。少しずつ霧が晴れていき、全てが「紫」に変わっていく。

「「代王」WILL・オピウス、貴様も街も今日で終わりだ。ロードは降臨し、頼みの我王はもういない、あとは貴様を倒せば全ては手に
入る」

ロード達が光輪から武器を取り出す。

「ゆけっ!」
『シャアアアアアア』

ホワイトの号令にロードたちが駆け出し

ドス!ズシュ!ザウッ!ゴシャ・・・

剣が、矢が、拳が・・・WILLの体を苛む。肩の蛇が切り落とされ、白衣は破れ散り、全身から血が噴出す。

「ははははははっ!WILL・オピウスよ、もう終わりか?抵抗も見せず死ぬのか?あっけない・・・あっけない最期だ!はは・・・・
ははははははは!!」

シュパ・・・ズッ、ズンッ

「は?」

刹那、WILLを攻撃していた狼頭のロードの腕が切り落とされる。さらに隣の鴉頭もその首を落とされる。

「カッカカカカカカカカ!!」

瀕死のはずのWILLが笑い出す・・・それも声色の違う狂い笑いで。

「主よ、貴方は何故このような愚か者をこの世に遣わせ・・よほどの阿呆か、イスカリオテなみの狂信者か、どちらでも良い・・
夜と光の狭間、この時の魔力、懐かしい」

まるで複数の人物が喋っているかの様に次々と変わる声色、同時に足下の影から黒い獣達が湧き出る。

「・・おいコラ、ロードだかなんだか知らねーが、この“俺”を血塗れにしたんだ・・只で済むと思うなよ、下級天使ども!!」

影から湧き出た獣達が一斉にロードに襲い掛かる。蛇、蝙蝠、鴉、犬・・・様々な獣達が銃弾のようにロードの肉体を貫き、切り裂く。
何体かは撃退され黒い液体になって溶けていく、しかしそれでも獣達の攻撃は続く。

「き、貴様、一体・・・!」

背筋に悪寒が走る。WILLが前屈みになって両腕を広げ

「ゼクト ゴラエス ランブレッタ」

呼び出された3匹の黒犬が物質変換しながらWILLの体に巻き付き、その体を変化させる。頭部以外の部分が硬質な・・・丁度、召還さ
れたロード達と同じ様な状態に変わり

バンッ!メキッ、ボッ!

背中に甲虫の翅が開き、前翅が皮膜状の羽に変わり、後翅の下から紅い翼が生える。
悪魔、妖精、天使・・・三種三対の翼が大きく展開され、最後に胸部に亀裂が走り、巨大な牙を備えた「口」が開いた。

「カカカカカカカカ!!」

ガチガチと噛み合わせながら「口」が笑う。先程の狂い笑いがそこから発せられる。
残月を背に、その存在が黒い獣の群れを従えて現れ、一歩、また一歩と「彼」は進んでいく・・・獣達が作った道を実に優雅に

「先程の汝の問いに答えよう・・私はかつて「黒衣の者」と呼ばれた・・我はかつて「混沌」と呼ばれた・・私はかつて「真月の王」と
呼ばれた・・俺の名は「蒼白の吸血鬼(ホワイテッド・ヴァンパイア)」・・あと千ほど名があるが言おうか?」

次々と変わる声色で「彼」の告げた名は・・・かつて存在した強大な吸血鬼たちの名。

「シュウウウウウ!」

獣達を潜り抜けた一体が、手に持った剣で「彼」に斬りかかる。

「白銀の月」

ドシュ!

瞬間、光り輝く貫手がそいつの胴体を貫いた。引くと同時に爆発。その手を一瞥し、出していた獣達を影の中に引っ込める。

「二角魔獣(レーム)」

ズリュッ

掌から刃が二又に分かれた音叉のよう剣を出し・・・

シャッ!

「ゲッ」「ガアアア」「ギャァー!」

まるで踊っているかの様な流麗な動きでロード達を切り捨てていく。召還された数十体のロードの大半が、ものの数分で倒された。

「・・・・・」

この事態を理解しきれていないホワイトが、口を開け呆然と突っ立っていた。

「ギギギ・・・」「エ、エル・・・」「ハイ・・エル・・・」

残ったロードが口々に呟き、おもむろにホワイトの傍により・・・

ドスッ!ザスッ!ブス!グシャ!

「ぎゃあああああああああ!!!」

ベキベキベキベキ!!

ロードの武器に刺されたホワイトは、そのままその姿を黒い霧を纏った扁平な上半身の「ハンプティ・ダンプティー」変えた。否、変えら
れた。そしてその内に残りの数体のロードが入り込むと

「!!」

ボッ!!

背中から樹木のように幾重にも枝分かれした、燃え盛る炎を思わせる朱い翼が“吹き出した”。
続けて、翼と体に無数の「目」が開く。でれも血よりも赤い真紅の瞳をしている。

「降臨したか・・」
「っ・・・久しいな、我らが両極に分かれてからずっと・・・か」
「ああ」

向かい合った2人は、まるで数年来の友人のように話している。周囲に圧倒的な存在感を放っている事を除けばだが。

「降臨した理由は・・・聞くまでもないか。至高のエル、メタトロン」
「そうだ、我の降りた理由は一つ・・・汝の処刑だ!堕天使サリエル!!」

メタトロンと呼ばれた者が片手をWILL・・・サリエルに向ける。

ドウッ!!!!

向けられた方向に巨大な『炎の柱』が立ち上る。この世のどんな炎も霞む、究極の劫火・・・存在そのものとも謳われた大火炎。
周囲の木々が焼き尽くされ、更なる荒野が出来る。

「神の命と呼ばれた汝が、何故「人」の味方をする!己の支配下たる月の秘密を教え、その『邪視』を持って信徒を惑わす!!
それによってどれ程の愚かで醜い背信者が出たと思っている!!!」

眼前の炎に向かって叫ぶ。

ボウッ!

炎が弾け、サリエルが姿を現す。少々焦げ目が見えるが重症ではない。両の瞳が仄かに金色(こんじき)に光っている。

「愚かで醜いか・・・だが「人」はそれを補いうる物も持っている」
「神を奉ぜぬ者に善は無い。汝が庇い立てする者は全てそうだ。魔に属する者、異形と成り果てた者・・・異端は全て滅ぶべし!
我はそのために存在する!!」

メタトロンの言葉が強大な力となり、炎として顕現する。
眼前まで迫る炎を見て、不意に笑う。

「「人」は“面白い存在”だ。愚かであり偉大であり・・・実に興味深い。信仰者も背信者も等しくね。故に下手に手を出さず傍観して
いる」

一呼吸置き、剣を構える。

「だから極力戦闘は避けている・・・圧倒的過ぎるからな!!」

一閃!剣で炎を両断し、メタトロンに詰め寄る。

「死天の力、未だに衰えてはいない!」

斬撃と共に獣達を解き放ちぶつける。

「滅べ!滅べ!滅べっ!!」

メタトロンの『炎の柱』が獣達を焼き尽くす。


キィン!

『邪視』で炎を弾き散らす。次元の違う2つの存在がぶつかり合う。



その様子を村正宗とアルクが呆然と眺めていた。

「凄い・・・」
「うん、私も蒼白がここまで強いなんて知らなかった」
「・・蒼白の存在自体は知ってたんですか?」
「うん、私を生き返らせたのって彼だし」

戦っている2人が遠のいたのを確認し、詳しい話を始める。


何年か前、蒼月と同じ様な場所で平和に暮らしていた。しかし突然の襲撃を受け、一度命を落としたらしい。

「その後の事はあんまり覚えてないんだよね。意識がぼんやりしてて、なんか暗い所に居て、誰かが「融合と再生どちらを選ぶ」って聞く
から「再生」って答えて・・・気が付いたら蒼月でネコになってたのよ」

その時目の前に居たのが蒼白・・・WILLで、自分が復活させたという旨を伝えたらしい。随分と曖昧でいい加減な記憶である。


村正宗とアルクが話している間に状況に変化があった。サリエルの攻撃が当り始め、メタトロンの体に亀裂が走ったのだ。

「その体ではお前も十全の力を出せない。諦めて退け!」

剣と「白銀の月」の連撃、休む間もない獣達の攻撃で追い詰められていくメタトロン。

「滅べ!滅べ!滅べ!滅べっ!!」

それでも攻撃をやめないメタトロン。残虐な本性が表に出て暴走している。

「これで・・・最後だ!」

ドガッ・・・カッ!

サリエルの剣がメタトロンの「器」を貫く。内側から光が漏れ、その巨大な翼と『炎の柱』が天へ上っていく。結局倒したのは「器」だけ
で、本体は逃がしてしまったようだ。



「ふぅ・・・さて、そこの2人出てきたまえ」

一息ついて2人を呼ぶ。どうやらバレていたらしい。

「あ〜終わったんですか?」
「まぁね、何か質問あるかな」
「私はないのニャ、ムラマサムネは何かあるかニャ?」

アルクがネコになっている、日が昇ったようだ。そのネコクェイドを指差し

「これは一体どういうことですかね?」
「最もだ、とにかく一旦研究所へ、話はそれからだ」

何のために聞いたのか分からなくなったが、瞬きした間に周囲の光景が変わっていた。

(またか・・・)

何かうんざりした、またしてもイキナリ転移。

「よし、説明を始めよう」

いつの間に着替えたのか、白衣を着たWILLがソファーで煙草を燻らせながら話し始めた。

「まずはアルクのネコ化の理由。これは魔力の節約のためにこうなっている。小さくなっていれば消費する魔力は減少する、耳と尻尾は
何となくだ」

本来の姿になっていたからか、妙に饒舌になっている。この方が聞きやすくて良い。

「なぜこうなったかは聞いているか?」
「聞きましたが、曖昧でよく分かりません」

聞いた部分を話し説明を待つ。

「まずは私の事から話そう。私の正体は見ていたのなら知っているな」

頷くと、そのまま身の上話・・もとい、自己の説明を始めた。


元々は第二位の大天使だったが、神の命令を破ったため堕天。その後、何者かにやられ瀕死だった「真月」ブリュンスタッド王と融合、
彼の使い魔に本来の力を加えた「死獣」を作り全世界に放ち、強大な力を持つ夜族達を監視、死ぬ直前になると魂を抜き取り取り込む。

「その後も色々な奴を取り込んだ・・・300年前に「蒼白」、すこし後にアメリカで「黒衣の者」・・・そしてアルクと「混沌」だ。
「混沌」は封印されていたが、あの程度物の数ではないし、アルクも人が傍にいたが私の事に気付く事は無かった」

取り込んだ魂は基本的に融合されるが、アルクは強い意志で復活を望んだため、特別に必要な分の魔力だけ残して再生させたそうだ。


「それでこんな事になったと」

床でボールにじゃれついているネコクェイドを見て言う。完全にネコ化している。

「逢いたい人がいるから、ってこの状態では思考力すら力の回復に当ててるんだそうだ」
「健気なのか、アホなのか・・・」

何気に酷いことを言う村正宗。同意して頷くWILLもWILLだが。

「もう一つ良いですか?」
「何だね?」
「先程戦っていたメタトロンとは何者ですか?」
「・・・第一位の大天使、天使の王、殺戮を好む者・・・神の分身たる存在で実体が無く、神の従わぬ者を容赦なく滅ぼす破壊意思・・・
私の宿敵だ」

幾分語気が荒い、これ以上の質問はマズイ気がしたが最後に一つ

「貴方・・・死天でしたっけ、その力って何ですか?」
「万物に「死」を与えることだ。生物・概念・現象、あらゆるモノに出来る。あとは魂を抜き取ったり、月―冥界へ送る事だ」

「死獣」「二角魔獣」「白銀の月」もその一部。
それだけ言って、ゴロリとソファーに寝転がり、そのまま眠ってしまった。

「ふぁ・・・俺も寝るかな」

言って部屋に戻る。ベッドに腰掛けた途端強烈な眠気に襲われ、そのまま倒れるように眠った。そしてまた夢を見た。



どこかの研究所、WILLと気弱そうな痩躯の男が資料の束を持って走り回っている。
傍らでは研究員達が実験や設計図などを見ていた。時折その一人に呼ばれて何事かを頼まれる。
2人の白衣には「凡庸助手」と書かれたプレートが付いている。

暗転

薄暗い研究室、切羽詰った表情のWILLが痩躯の男と話している。
WILLからは「やめろ」「無茶だ」といった否定、男からは自信と力に溢れた願いが告げられる。
結局折れたWILLが、男の手術を始めた。傍らには白く輝く石の嵌ったベルトが置かれている。

暗転

破壊された村の片隅、泣きじゃくる子供達を背に庇うように巨大な「鬼」がツールの兵隊達の前に立ちはだかり、叫ぶ。

「たとえ修羅へと身を堕とし、悪鬼羅刹と呼ばれようとも、この子らの未来を閉ざそうとする者を、我は赦さぬ!!」

咆哮する「鬼」が兵士達から武器を奪い、へし折り、蹴散らした。

暗転

「我王!」

WILLが「鬼」に向かって叫ぶ。
「鬼」・・・我王の巨躯を覆う外骨格とベルトに亀裂が入り、内側から光が漏れる。
我王はそのまま右腕を天に突き出し仁王立ちして・・・爆発四散した。
ベルトの石が砕け、傍にいた星将、彩乃、レオン、アーツ、ディム、龍の体にその欠片が入った。



そこで目が覚める。

「・・・え?」

村正宗の目の前に神奈が居た、それも左腕を腕枕に腕の中に。更に気が付けば右手は愛しげに神奈の頭を撫でていた。

「ふにゃ〜・・・」

幸せそうな顔で胸に擦り寄る神奈。

「あら〜、2人はそんな関係だったんだね〜♪」

部屋の隅から彩乃の声、しかしからかい口調とは裏腹に、顔は少し羨ましげだ。
その後、神奈が目を覚ますまで村正宗が硬直していたのは言うまでもない。硬直しても尚、撫でるのをやめない所は流石である。




「神奈!こん、タクランケ(馬鹿者)!なしてあんな事した!?」
「ごめん、いや何か昔一緒に寝てた頃を思い出しちゃって・・・その」

方言出して怒る村正宗に、心底すまなさそうに謝る神奈。心なしか顔が赤いのは撫でられていたからだろう、たぶん。

「まったく・・・」
「本当にゴメーン!」
「(くすっ)2人とも仲良いね、実は満更でもないんじゃ?」

そんな2人の様子を見て微笑ましくなった彩乃がそんな事を言う。それを聞いた途端、2人は顔を見合わせ

「ぷっ・・・ははははははは!」
「あははははは!」

腹を抱えて笑い出した。きょとんとする彩乃。

「あ、彩乃姉さん・・・そ、そんなありえない・・ははは!」
「お、お互い兄妹くらいにしか・・思ってませんよぉ・・ひぃーひぃー!どっちが歳上だか知りませんけど・・・ひっひっひー!」

段々笑い声が人間離れしていく。そんな2人に挟まれ、珍しく困惑した顔の神奈。終いには諸手をあげて降参した。



その後しばらく、村正宗と神奈は街での生活を楽しんだ。
両町の子供達と仲良くなり、一緒に遊ぶようになった神奈。時折帰ってくる星将達の中に同類を見つけ、意気投合した村正宗が
「日亜撫で魔連合」を結成したり・・・そんなこんなで一週間が経ち。


「俺そろそろ、日本へ帰りたいと思います」

ある朝、珍しく揃った彩乃たちの前で村正宗が言った。ここでの経験を生かし、自分の研究所で新たな研究をしたいというのがその理由。
しかし

「私はここに残るよ。折角できたお姉ちゃんとお姉様と離れたくないし、それにこの力を上手く制御できるように修行したいから」

神奈は街に残ることを宣言。ちなみに「お姉様」とはマトラのこと。人間体のマトラは褐色の肌に黒髪のボブカットで、どことなく
“お姉様”という雰囲気を漂わせていたのだ。

「・・・神奈がそう言うなら仕方ない、叔父さんにはこっちで幸せを見つけて残ったって伝えとく」
「ありがと・・」

涙ぐみ俯く神奈、それを見た彩乃がそっと頭をなでて慰める。

「帰りは我が送ろう、それとこれは約束の品だ」

WILLが乳白色の結晶を2つ差し出す、前に話した光物質だ。
受け取った瞬間、村正宗の視界から皆の姿が消え、見慣れた町の風景に変わった。最後までいきなり転移のWILLだった。




<回想終了>
「・・・以上です。その後も度々連絡を取り合って、お互いの情報を交換したりしてました・・・って、博士?」

村正宗が語り終えるのと同時に、向かいの椅子に座っていた博士が無言で立ち上がり・・・村正宗の胸倉を掴んで

「村正宗〜〜〜〜っ!貴殿何故そんな重要な事を我輩に言わなかったんじゃ〜〜〜〜!!!」

がくがく揺さぶる

「あうあうあうっ・・・な、なんの事ですか〜?」
「アルクが、アルクが生きてるって!知ってたんなら何故言わんかった〜〜!!」

尚も揺さぶる

「あわわわわわっ!ちょ、ちょっと待ってください!何で博士がアルクのこと知ってるんですか!?」

ピタッ

「・・・言ってなかったか?」
「初耳です・・・知り合いだったんですか?」

そう言われ、まだ話してなかったことを思い出し、慌てて手を離して謝り、自分とアルクの事を話した。
事情を飲み込み納得する村正宗、そこに

「あの〜、「義肢」ってまだ出来てないんでしょうか?」
「あ、すまんすまん彩乃殿。「義肢」・・・メタルセル・コネクテッドは既に完成している。まだ幾らか残っていたから持って行ってくれ
て構わない。輸送手段は・・・」
「時空魔方陣があるので私一人で十分です。ところで村正宗くん、今ヒマ?」
「え、あ〜、ヒマ・・・ですね」

唐突の質問に村正宗が予定を思い出し答える。しばらく訓練以外する事はない。

「じゃあ一緒に行こう。撫で魔連合の皆が会いたがってるし、神奈ちゃんがちょっと禁断症状気味だから」

いきなり言う彩乃に村正宗が苦笑する。


そして・・・

「秘密結社バリスタス」第三部に続くッ!!

戻る