外には、黒コートの男たちがシカゴ・タイプライターを持って銃撃してくる。
トヴァの横には、何故か無事なクリオネ。
「トヴァ、ごめんね。春だからついやんちゃしすぎたよ。」
「やんちゃってお前・・・意味分かって使ってンの?
」
「ううん。知らない。」
窓から飛び込んできた弾が、CDラジカセに当たる。いきなりラジカセがJ.Bの「I
get you」を流し始める。
トヴァ、M686を引っこ抜いて撃ち始めるも、リボルバーだからあっという間に弾が切れる。
あちこちをまさぐって、出てきた最後の一発。トヴァは迷うことなくそれでラジカセを破壊。
「時計屋・・・出番だ。」
足だけ出して家具の間に埋もれていた時計屋を大根を抜くように引っこ抜くトヴァ。
「てめぇ、俺に何か恨みでも。」
「言っていいのか? 世紀が変わるぞ? それよりお前の彼女を貸せ。」
「銃か? 銃なんぞ持ってきて・・・。」
言葉は最後まで続かない。水上クレーンが、ボートハウスを揺らし始めた。
「・・・クリオネ。今日の下着は何色だ? 」
ぽっと頬を染めるクリオネ。ええっ、そんな、いきなり言われても・・・だけどトヴァがそういうなら・・・
顔を挟んで照れているクリオネを無視してトヴァが聞く。
「時計屋、お前は? 」
「聞いてどうするんだ? 」
「白けりゃ白旗代わりに窓から出す。」
時計屋、一瞬凍りつき、大きくかぶりを振って。
「うぁぁぁぁ、この馬鹿。ハンカチとかティッシュとか、いろいろ代理になるもんあんだろ? 」
「俺はハンカチを持ち歩かない主義でね。」
「それは主義じゃない。お前は幼稚園児以下だ。」
ますます激しくなる銃撃
さて、トヴァは・・・・。
1 「打つ手がねぇし、こんな疫病神とはおさらばしたい。」 セロケースを放り投げた
2「悪い予感はするけど、売られた喧嘩を門前払いするのは、ちょっと・・・。」 切り抜ける方法を考える。