機甲界ガリアン

この間、ケーブルテレビで一挙放送していたのをたまたま観賞した。・・・そしたら、意外にもかなり気に入った。
いわゆるファンタジーロボットものなのだが、「聖戦士ダンバイン」などと違って、大変に、そう、「漢(おとこ)らしい」のだ。
白い谷の老戦士というか主人公ジョルディ王子の「じい」アズベス等特にそうだが、何といっても最大級の「漢」は敵側の総大将「征服王マーダル」である。
堂々とした態度、威厳溢れる風貌。そして何より確固たる信念と、揺るがぬ矜持。
愛を求めず、闘争を肯定し、堂々と覇道を歩む。それもすなわち、絶対平穏の中で意志も感情も、すなわち人間である根拠、人間である尊厳を全て失った故郷ランプレートの民にあえて闘争と破壊をぶつけることにより、感情を取り戻すため。
その過程で大量の死傷者が出ることも、感情を取り戻したランプレートの民がまず自分に憎しみを抱き戦うであろう事も覚悟の上。
それはマーダルの行動を阻止するため、ランプレートを消滅させる決定を高度文明連合がしたという事実を知ったときの彼のセリフ「とうとう立ち上がり我が頬を打つことの無かった我が民よ、」に現れている。

そう、彼の夢は破れた。だがその引き際あくまで潔く、親衛隊隊長ハイ=シャルタットがその最後を共に主君と消滅する道を選んだ所も、まさに覇王の度量を思わせる。

あたかも何処かの国の戦国絵巻を読んでいるような、そう一種のリアリティが存在する。秀作である。

戻る