戦い、そして大団円
その様子を成層圏上から人知れず見守る者がいた。
服装は陽極神と同じだが、髪は全て背中に掛かり、髪の間から紫と金色の翼が片方ずつ出ている。
「やれやれ、やっと終わったか・・・良かったな、ヒルコ」
顔に安堵の色を浮かべ、未来へ帰る者達を見送る。
「さて、後始末だ、タカミムスビ!カミムスビ!」
言葉と共に2匹の龍が現れ、その者の両腕に絡まり溶け込んでいく。
「まずはイレイザーフォースで欠けたビルからだな」
タカミムスビが宿った手をかざし、歌うように言葉を紡ぐ。
「散り去り形を失いし物よ、我が言霊の下に形を成せ」
欠けたビルが何事も無かったかのように元通りになる。
「次は死んでしまった者だ・・・こぼれた水を元通りにするようで、ヒルコには申し訳ないが」
そう呟いて、今度はカミムスビが宿った手をかざし、言葉を紡ぐ。
「死したる御霊よ、根源神アマノミナカヌシの名と言霊をもって・・・“黄泉帰れ”」
消えていったはずの魂がそれぞれの消えた場所に戻り、元通りの姿で甦生する。
「これでよし」
そう言って地上に戻りかけ、ふと、自分の両腕を眺める。
「何時もの事ながら・・・・・何でも出来るというのは、空しい事だな」
自嘲気味に笑い、地上に戻っていく。
「それにしても・・・・・」
降下しながら自分の体を見回す。
「私はまだ死んでないぞ、スサノオ」
気にしてたらしい。
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解説:イレイザーフォースとは触れた物の空間そのものをエントロピー化させ消失させるもので、
その空間を修復しない事には形が戻らないので、イエローの修復魔法では直せないのである。
注意:(わかってるとは思いますが)皆人は水奈が生まれるまでは死んでません。
この時点で死んでたら、柾利も水奈も産まれてきません、天之家も断絶です。
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